漢字は一見難しそうですが、それ故に識別しやすいのです。そして具体的な意味や内容を表わしていますから、幼児には絵を見るのと同じように理解されます。つまり漢字は“目”で理解する言葉(視覚言語)なのです。一方、ひらがなやカタカナは抽象的で一字一字には何の意味をありません。つまり耳で理解する言葉(聴覚言語)というわけです。 大脳生理学の発達でわかってきたことの一つに、耳よりも目の方が知識を吸収する上で大きな役割を果たすということです。その割合は耳だけでは11%に対し、目と耳では65%と大きな差があることが確かめられています。 また、人間の記憶力は0〜3歳をピークに7〜8歳頃までが最も高く、これを機械的記銘=丸暗記能力と言います。興味があれば何でも即座に記憶してしまう能力です。漢字は意味のない平仮名やカタカナよりも幼児の注意や関心を引き、また複雑な形の漢字は記憶の手がかりが多く、幼児によって漢字は覚えやすくやさしいものなのです。 この丸暗記脳力に対して、8〜9歳頃から育つ能力、物事を理論的、体系的に理解し認識する能力が論理的記銘です。幼児期に言葉の豊かな子にすることにより、早くから論理的記銘が高まり、優秀な子に育ちます。
豊な言葉は豊かな心を、美しい言葉は美しい心を育てます。石井勲式漢字教育法は子供たちの言葉の能力を最大限に伸ばすことのできる理想的な教育法です。石井式で学んだ子供たちは読解力や思考力が高いので、集中して学習に取り組むことができると小学校の先生から高く評価されています。 石井式国語教育研究会では石井勲先生の50年に及んだ教育実践から生まれた優れた指導法により、幼児教育の現場でさまざまな活動を行っています。